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2026.11/07

AIを相棒に、小学生が「まちの困った」を解決!AIジュニアクリエイターコース第0期 全6回レポート

2026年8月から10月にかけて、コダテルで「AIジュニアクリエイターコース」第0期を開催しました。

参加したのは、小学5・6年生の4名。全6回・各90分の授業で、身のまわりの「困った」を自分で見つけ、AIを相棒にして動画やアプリのかたちにし、10月31日の成果発表会でお披露目するところまでを駆け抜けました。

このコースで、毎回くり返し伝えてきた合言葉があります。

「AIは相棒。仕上げるのは自分。」

AIに答えを出してもらうのではなく、何をつくるか・誰に届けるかは自分で決める。そのうえで、AIと何度も壁打ちしながら形にしていく。3か月間の歩みを、1回ずつふりかえります。

 

■コースの概要

・期間:2026年8月〜10月(全6回・各90分)
・会場:コダテル(八幡浜市)
・参加:小学5年生3名・小学6年生1名(第0期生)
・使ったAI:Google Gemini/Gemini Notebook(NotebookLM)/Google Vids など

毎回の授業は、「AIクイズ(15問)」からスタート。生成AIパスポート試験の出題範囲を参考にした問題で、AIのしくみや、著作権・個人情報といったルールを少しずつ身につけていきました。

そして3か月をかけて、次の4つのプロセスをくり返しました。

自分で決める → AIと壁打ちする → 確かめて選ぶ → 形にして届ける

 

■第1回(8月8日)AIを「自分の相棒」にする

最初の回は、AIを使うときの「5つのお約束」から。個人情報を入力しない、答えをうのみにしない——そして「最後に決めるのは自分」。

クイズで「AIに入力してはいけないものは?」と聞くと、「名前を消せば使えるんじゃない?」と、自分で応用に気づいた子もいました。

続いて、自己紹介シートを書いてAIに読み込ませる体験。自分のことを教える前と後では、AIから返ってくる答えがまったく変わります。AIが「だれにでも同じ答えを返す機械」から「自分のことを知っている相棒」に変わる瞬間です。

その内容をもとに、全員が自己紹介のインフォグラフィックを完成させて発表しました。中には、AIにわざと間違ったことを聞いて反応を試す子も。AIの性格を、自分から探りにいく姿が印象的でした。

宿題は、家族や親戚、近所の人など、身近な5人に「困っていること」を聞いてくること。ちょうどお盆の時期で、親戚が集まる機会を活かしてもらいました。

 

■第2回(8月30日)「どう解決するか」を考える

宿題で聞いてきた「困った」を発表しました。

・毎日のごはんを考えるのが大変(お母さん)
・雨の日、傘を置く場所がない(お父さん)
・ランドセルが重い(妹)
・車がなくて移動が不便(親戚)
・まちにお店が少ない

並べてみると、「みんな、何かが『ない』場所なんだね」という共通点が見えてきました。ひとりひとりの身近な困りごとが、地域の困りごとにつながっていきます。

ここからは、どう解決するかのアイデア出し。AIや検索を使ってもかまいませんが、アイデアシートの枠は、必ず自分の言葉で埋めるのがルールです。

AIが出してきた長い文章を前に、「どこが大事?」と問いかけると、子どもたちは大事な一文だけを選んで、赤字で抜き出しました。AIの答えをそのまま受け取らず、自分で選び取る——このコースでいちばん大切にしている姿勢のひとつです。

最後に、つくる手段を「動画」「Webサイト」「アプリ」から選びました。

 

■第3回(9月12日)まず、形にしてみる

アイデアシートをAIに読み込ませて、発表スライドを生成。できあがったスライドを見た子どもから、「自分のシートと一致してる!」という声が上がりました。AIは、与えた資料をもとに答えをつくる。第1回で学んだことを、自分の作品で確かめた瞬間です。

一方で、ある子のスライドには、頼んでもいないキノコのイラストが……。AIは、ときどき勝手に付け足すこともある。だからこそ、最後は自分の目で確かめる。笑いながら、大事なことに気づけた場面でした。

発表では、多世代が一緒に暮らす住宅のアイデアに「どんなメリットがあるの?」と質問が出ました。答えは「話すのが苦手な子が、おじいちゃんと話す練習になる」。講師からは「優しいね。自分のためじゃないんだね」と声がかかりました。

後半は、動画・Webサイト・アプリの3つのつくり方をデモで紹介し、さっそく試しにつくってみました。

 

■第4回(9月23日)人に見せて、直す

設計書をもとに作品をつくり、うまくいかなければプロンプト(AIへの指示)を変えてやり直す。そして、できたものを見せ合いました。

感想は、次の3つの視点で伝え合います。

伝わるか(誰のため・何のため)/使いやすいか/役に立つか

すると、子どもたちの感想が「いいね」で終わらず、ぐっと具体的になりました。

・「ナレーションが日本語になっていないよ」
・「色をもっと明るくしたほうがいい」
・「近くのスーパーの在庫が分かるといいな」
・「お金はだれが負担するの?」

作品づくりに夢中になって目的がずれてきたときは、「これは何のためにつくった動画だったっけ?」と、本人の口から言ってもらうようにしました。この日、投票アプリは投票や地図で場所を選ぶ機能が実際に動くところまで到達しました。

 

■第5回(10月17日)AIと「創る」を深める

この回のクイズは、著作権や肖像権など、作品を人に見せる前に気をつけること。ほぼ全問正解でした。

この回いちばんの収穫は、受講生が自分で見つけてきた技です。AIでつくる動画は「1回10秒まで」という制約があり、ずっと悩みの種でした。ところがある子が家で試して、「10秒のばして」とAIに頼み続ける方法で、42秒の動画をつくってきたのです。教室でみんなに共有し、「10秒ずつつくってつなぐ方法」とどちらを選んでもいい、という形になりました。

講師がこの回、何度もくり返した問いがあります。

「誰に見せて、その人にどんな行動を起こしてもらいたいのか」

つくることに夢中になるほど、最初に決めた「誰のため」が抜け落ちていきます。AIは、そこまでは分かってくれません。だからこそ、言葉にして伝える。アプリの子たちは、見た目(表側)だけでなく、「同じ材料を選んでも、いろいろな献立を提案して」といった考え方(裏側)まで指示すると、ぐっと良くなることも学びました。

 

■第6回(10月31日)成果発表会

いよいよ最終回。保護者のみなさんや来場者の前で、1人3分の発表を行いました。会場からの質問にも、4人とも自分の言葉で答えていました。

①毎日のごはんを考えるアプリ(小学5年生)

同級生のお母さんの「毎日の料理を考えるのが大変」から生まれたアプリ。食材を入れるとレシピを3案出してくれて、1人分の栄養の目安も表示。冷蔵庫の写真から食材を読み取る機能や、お気に入りの保存機能まであります。スマホのホーム画面に追加して使えることを会場で実演すると、「家でも使えるの?」と保護者の方も興味津々でした。

②八幡浜市に新しい公園をつくるために(小学5年生)

お母さんの「子どもの遊び場がほしい」がきっかけ。見てもらう相手は市役所の人と決めて、提案動画をつくりました。10秒の動画4本を Google Vids でつないでいます。苦労したのは「同じ言葉を入れると、同じ動画ばかり出てくる」こと。具体的に言いかえることで乗り越えました。

③お店マスタートーナメント(小学6年生)

お父さん・お母さんの「お店が遠い」から生まれたアプリ。「出店を提案する人」と「投票する人」、2つの立場を選べます。お店のイメージ画像の生成、出店マップ、さらに使い方を説明する4コマ漫画まで入った力作です。

④少子高齢化を受け入れよう(小学5年生)

全国のお年寄りを元気づけたい、という思いからつくった動画。空き家を使ったグループホームや、地引き網で地域がひとつになるアイデアを提案しました。グループホームの案は、お母さんから町の取り組みを聞いて取り入れたもの。ナレーションも自分の言葉で入れました。

会場からは、こんな声が寄せられました。

「市役所の人に向けて、というのがすごくいいと思いました。何のための動画なのかがよく分かりました」

「少子高齢化を解決しようではなく、受け入れようという発想が面白いなと思います」

発表のあとは、一人ひとりに修了証を手渡し、みんなで記念撮影をしました。

 

■受講生・保護者の声

コースを終えて、受講生と保護者のみなさんにアンケートをお願いしました(掲載のご了承をいただいています)。

受講生の声

「前は動画をつくることができなかったけど、今はできるようになった」

「前は不安だったけど、今はAIをうまく使えた」

「AIが意見を言い、自分がつくる」

「AIにすべてまかせてはいけない」

保護者の声

「家で『AIに聞いているの?』と声をかけたら、『AIは聞くのではなく使うものだよ』と返ってきて驚きました」(小学5年生の保護者)

「何回やっても同じ画像しか出なくて頑張っていましたが、先生のヒントで、もっと具体的に細かく言えばいいと気づき、違う動画ができたときは嬉しそうでした」(小学5年生の保護者)

「設計書に書いて指示すると、動画もアプリも形になるのにびっくりしました。しっかり考えて、何度もやり直して、自分の思っていることを形にすることに感動しました」(小学5年生の保護者)

「AIについて、保護者である私が子どもたちにうまく教えるのは難しいと思っていました。AIと上手に付き合う方法を、子どもたちはどんどん吸収していってくれました」(小学5年生の保護者)

「最初は家でなかなか手がつけられていませんでしたが、先生とのやりとりを経て、自分で考えてアプリの修正などができるようになっていきました」(小学6年生の保護者)

 

■まとめ

4人のテーマは、すべて身近な人に話を聞き、自分で見つけたものです。つくるところはAIが手伝ってくれます。でも、AIが付け足したり削ったりしたところを確かめ、何度も壁打ちしながら直していったのは、4人自身でした。

受講生がアンケートに書いてくれた「AIが意見を言い、自分がつくる」という言葉は、まさにこのコースの合言葉「AIは相棒。仕上げるのは自分。」そのものです。

AIが当たり前になっていくこれからの時代。差がつくのは、「何をつくるか」「誰に届けるか」を自分で決める力と、AIの答えを確かめて選ぶ力なのだと、子どもたちの姿から改めて教えてもらった3か月間でした。

第0期の4人、そしてご協力いただいた保護者のみなさま、本当にありがとうございました。

 

■この続きを、もっとたくさんの子どもたちと

第0期の4人と過ごした3か月で、たくさんの手ごたえと、次に活かせるヒントが見つかりました。

いまコダテルでは、この経験をもとに、新しいAIのコースを準備しています。

画像や動画、アプリなど、AIでつくれるものを一つずつ身につけながら、勉強にもAIを正しく使えるように。そして第0期のように、身近な「困った」を形にして、誰かに届けられるように。——そんなコースを目指しています。

詳しい内容は、準備が整いしだい、このホームページやコダテルのSNS・LINEでお知らせします。

「どんなことをするの?」「うちの子にも合いそう?」など、気になる方はお気軽にお問い合わせください。

▶ お問い合わせはこちら / ▶ コダテル公式LINE



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地元の子どもたちや、学生、社会人、大人たちはもちろん、八幡浜に訪れる旅行者や、ビジネスマンが集うことができ、思い思いに過ごしながら、なにかを“企てる”場所をつくりました。それが、コダテルです。 学んだり、遊んだり、働いたり、八幡浜を観光したり、おもしろいことを企画したり。小さな一軒家のなかに、すべてを凝縮した、ヒミツキチのような場所です。皆さんといっしょに、このヒミツキチ、コダテルを育てていきたいと思っています。

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