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2019.12/23

八幡浜から国際協力を広げる最強のフォロワー!人との縁を繋ぎ、自分のやりたい!を形にする場所

前回に引き続き、八幡浜のコワーキングスペース「コダテル」を活用する会員の皆様の活動をコラムとして連載していきます。会員さんは、「コダテル」で自分でやりたいことを企てたり、新しいことを学んだり、仕事や勉強をするスペースとして様々な利用方法をされています。そんな会員さんの日々の活動や、企てについて連載でご紹介していきます。
何か新しいことを始めたい人や、自分の生活に「非日常」の時間と空間が欲しい人、仲間が欲しい人など、何かヒントが見つかるかもしれません。それでは連載、第四回目の始まりです。第四回目は、大洲で高校教師として働かれる矢野奈美さんです。

 

1.国際問題を自分ごと化できる人を増やしたい

国際問題を自分ごととして捉えてほしい

バングラデシュで生産された服をきて、ヴェトナム産の靴をはく。夕食に食べた「天ぷらそば」の海老はインドネシア産、だしは中国産。これが私たちの日常。普段、私たちが、あたり前の生活をしている中で、これだけ多くの途上国の人が関わっています。その裏側には、過酷な環境の中、安価な賃金で働いている人がいるかもしれません。

引用:https://www.jica.go.jp/publication/j-world/1005/pdf/tokushu_02.pdf

 

「国際理解や、国際問題を自分ごととしてとらえて欲しい。それが私のミッション」

そんな風に話してくれたのは、今回インタビューさせていただいた、高校教師として英語を教えている矢野奈美さんです。

水汲みに片道4時間、自分より歩いてる!途上国の人への興味

エチオピアに海外研修に参加された時の奈美さんの様子

 

奈美さんが国際関係の勉強に興味を持ったのは、小学生の時に見たあるCMがきっかけでした。「水を汲むのに片道4時間」この言葉が当時の奈美さんにとって、衝撃だったそうです。「自分が学校に行くより長い距離を、水汲みのために毎日4時間歩いてる。途上国の人ってすご い!」 この時、奈美さんが感じたのは、途上国の人へのリスペクトでした。

小学校の中学年より国際協力に ついて興味を持ち始めた奈美さんは、高校教師になります。その後、2015年、四国の教員を集めた教師海外研修で、夏休みの10日間を、エチオピアでのJICAの活動視察に行くことで、念願であった国際協力の現場を体感することになります。

都市部の目覚ましい発展と、その対極にある、スラム街との貧富の差。一歩小道に入れば、砂埃が舞い散るエチオピアで奈美さんが見たものは、インフラ工場や教育支援など「国」に対する支援と、仕事を作り、収入を生む「人」や「地域」に対する支援の現場でした。

奈美さんは、現場で自立支援と搾取の違いや、国際理解、環境、人権など、正しい知識を持って判断しないと、国際協力の場において、正しい判断や選択ができないということを理解します。そこで奈美さんは、「​国際理解、国際問題を自分ごとにしてもらいたい。」​との思いから研修の内容を持ち帰り、高校の授業として、国際協力の授業を実施するようになりました。

しかし、教科指導中心の高校教育の現場では決められたカリキュラムの中で十分な時間を確保するころが難しいのが実情です。ホームルームの時間を使ったり、教科書の内容にこじつけて少し時間を取ったりなど、限られた時間と条件の中で前向きに取り組まれていらっしゃいます。

 

2.週末に自分の興味を追求する楽しさ

平日に英語を高校生以外の人を対象に教えている奈美さんの様子

 

学びで広がる知識と人との繋がりが自分の世界を広げてくれる

海外研修から帰ってきた奈美さんは、「英語、国際理解、開発教育」のセミナーに​、高松まで研修に行く機会がありました。これにより、「自分のスキルアップのために、週末を使うことが非常に有意義である」ということがわかったことが転機となります。その後、四国、東京、広島、岡山まで、「英語、国際理解、 途上国開発」のセミナーに足を運び、学ぶことに貪欲に取り組んでいきます。

学びへの感度が上がり、フットワークが軽くなった奈美さんの元に、同僚の講師の先生から誘いがありました。それが、コワーキングスペースコダテルでのライティングセミナーのお誘いでした。奈美さんは、2019年1月に、コダテルとその代表のことも知っていましたが、まだコダテルに足を運んだことがありませんでした。そこで、今回のセミナーに奈美さんも参加することになりました。ライティングセミナーの後、交流会が開催される。そこで奈美さんは多くの人の出会いに恵まれることができたようです。

そのセミナーあとの交流会で出会った人は、企て屋さんばかりで初めて出会った人ばかり。情熱を持って、やりたいことをやっている人に出会って世界を広げることができました。

 

高校と自宅という限られたコミュニティで生活をしていた奈美さんでした。それが、いつも異なる場所に一歩踏み出した中で、いつもの日常では出会えない人に出会うことができ、奈美さんご自身の世界を広げることができた瞬間であったようです。

 

いろんな働き方があるということを知る機会を提供したい

多くの人と交流する中で、奈美さんが見つけた夢を語ってくれました。

今、高校生は文理選択の時期など、将来の進路に向けて考える重要な決断を迫られる時期。その中で、いろんな働き方がある機会を提供したいと考えています。また、教師の専門外のこと、例えばファシリテーションや、フィールドワークなどを高校生以外の人にも教えていけるような学びの場を作りたいです。それにより、自ら学んで判断できる力を持った人を育てていくことができるのが理想です。その中で、自分が提供できる国際教育、英語などを教えていけるといいなと考えています。

 

とのこと、学ぶ意欲がある人にフラットに学べる機会を作るという視点は、高校教師としての仕事と、学校とは異なる環境で、カリキュラムにはないものを教えるからこそ見えてきた視点かもしれません。また、奈美さんはコダテルで時間を過ごすようになって、夢の実現のために学んだことがあるそうです。

世の中のニーズは英語なんですよね。自分の提供価値とニーズ、自分のやりたいことと世の中から必要されているの重なりを、考えて、これから合わせて行く必要があると考えています。

 

世の中のニーズに対して、いかに自分の提供価値を発揮しながら、そこに自分のやりたいことを織り込んでいくか。という視点も日常を抜け出した先に見つけた学びであったようだ。学校教育と、学校と異なる環境の別々の場所で活動をされ、教える対象を広げ、教える枠組みを広げている奈美さん。奈美さんの挑戦が今後も加速していくだろうと感じました。

 

3.「自分のやりたい!」を形にでき、人との縁をつなぐ場所

コダテルにて、開発教育のセミナーを開催された後の受講生と奈美さんの様子

 

自分の興味を形にできる場所

入会後、奈美さんはコワーキングスペースのコダテルで、自分の教えていきたい国際協力についての授業を実施していらっしゃいます。

「学ぶ意欲のある人がフラットに学べる機会を作る」

という自分の理想の教育の場を求めて、実践されています。2019年の夏には、SDGsの勉強会を開催したり、国際協力に関する勉強会を開催されました。その他にも、自分の英語という専門性を活かした授業を開講するなど、教える対象や、活動の範囲を広げていらっしゃいます。奈美さんの実践方法について、平日の時間の使い方を参考に話を伺ってみました。

平日のコダテル活用方法

奈美さんは平日は16時まで高校での授業をした後、19時まで部活動、20時までに仕事を終わらせ、20時半から21時にコダテルに到着。残っている仕事をしたり、コダテルで実施する活動の準備をされています。

  • 水曜日(部活はOFF)
    16:30- 仕事終わりコダテルに向かう
    18:30- テスト期間の小学生向けに英会話教室 19:30- 会員さん向けに英会話教室を実施
  • 木曜日(仕事後) 21:00-会員さん向けに英語教室を実施

 

同じセミナーをやっても、対象が異なると、反響やリアクションが全然違うんです。例えば大人であれば、自分の経験と結びつけて学びを深められているようです。学ぶ意欲がある人に教えるのはすごく楽しいし、教えてくれてありがとう。と言われるのがすごくありがたいです。これが私ができるすごく大切なことの一つなんです。

 

と奈美さんは話してくれました。自分でセミナーを開催しても良し、人と自由に交流しても良し。柔軟に活用できるコワーキングスペース「コダテル」は「自分の成長を感じることができ、人との縁をつなぐ場所」であるのだと感じました。

 

主役でなくてもいい。最強のフォロワーでいる心地よさ

奈美さんにお話を伺う中で、コダテルの居心地の良さのポイントが2つわかってきました。

  • 自分らしさを追求でき、自分らしくいられる場所

奈美さんは10年前に八幡浜に嫁いできて、土日も部活があったことで八幡浜のコミュニティに属せていなかったようです。「肩書きは、”夫の嫁”でした。」と話してくれました。コミュニティを持つからこそ、街に愛着がわく。奈美さんに とって、コダテルは胸を張って「自分の見つけた、私のコミュニティ」と言える愛着のあるコミュニティであるとのことを伺うことができました。奈美さんの話を伺う中で、自分らしさを追求する場所だからこそ、自己開示をして、オープンマインドで会員さん同士が付き合える安心感が「コダテル」の居心地の良さの1つだということが理解できました。

 

  • フォロワーとして応援すると、応援される関係を築くことができある温かな場所

コダテルって企てる人の集まりです。私は、企てる側の人ではないと自分では思っているけれど、コダテルに集まっている人は素敵な人ばかりだから、本当に自分がいいね!と思える人を全力でフォローして応援したいと思っています。そうするとみんなで良いね!と言い合える環境ができていて、巡り巡って人との縁ができています。また、自分のモチベーションを保つ栄養ドリンクにもなっていて、いまのこの環境がとても心地よいんです。

 

奈美さんは、そんな風にコダテル会員の中、最強のフォロワーとして存在する心地よさを話してくれました。奈美さんの話から、コダテルは、主役でなくてフォロワーでも居心地が良い場所であり、みんなの夢や目標を互いに応援する前向きな人の集まりで、会員同士がお互いのモチベーションを保つ心地よい場所になっているんだろうと感じることができました。

 

奈美さんからのメッセージ

自分の居場所を見つけ、​「国際理解や、国際問題を自分ごととしてとらえて欲しい」と、​理想の教育の場を作るために前進されている奈美さん。そんな奈美さんに一歩踏み出そうとしている人へのメッセージをいただきました。

動いてみると絶対変わるから、動いてみ。現状維持ってもったいない。次なる望みにがあるのだったら、何かしら動いたら変わる。挑戦することが何より楽しい!

 

奈美さんの言葉から、試行錯誤しながらも、前進している人の力強さを感じることができました。
主役でなくても、その場に参加するだけで応援し合える関係性を築くことができ、新しい自分に出会える。
そんなコダテルに是非、皆様足を運んでみてはいかがでしょうか。

 



codateru

地元の子どもたちや、学生、社会人、大人たちはもちろん、八幡浜に訪れる旅行者や、ビジネスマンが集うことができ、思い思いに過ごしながら、なにかを“企てる”場所をつくりました。それが、コダテルです。 学んだり、遊んだり、働いたり、八幡浜を観光したり、おもしろいことを企画したり。小さな一軒家のなかに、すべてを凝縮した、ヒミツキチのような場所です。皆さんといっしょに、このヒミツキチ、コダテルを育てていきたいと思っています。

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