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2020.05/23

公務員から起業!起業の種は身の回りに落ちている!人生100年時代にライフシフトを起こす女性起業家の姿

前回に引き続き、八幡浜コワーキングスペース「コダテル」を活用する会員の皆様の活動をコラムとして連載していきます。会員さんは、「コダテル」で自分でやりたいことを企てたり、新しいことを学んだり、仕事や勉強をするスペースとして様々な利用方法をされています。そんな会員さんの日々の活動や、企てについて連載でご紹介していきます。

何か新しいことを始めたい人や、自分の生活に「非日常」の時間と空間が欲しい人、仲間が欲しい人など、ヒントが見つかるかもしれません。

それでは連載、第7回目の始まりです。第7回目は、コダテルの会員で、「宝探しスクール」という子ども向け教育プログラム開発に取り組もうとされているhatchのやーこ(高橋弥生)さんです。

2020年4月より、起業の道に進まれた弥生さん

 

1.人生100年時代、公務員から第二の人生への転身

人生100年時代、第二の人生を企てる場所
現在、2007年に日本で生まれた人の50%が約107歳まで生きると推測される中で、100年という長い期間をより充実したものにするためには、社会人になってからの学び直しや、第二の人生に挑戦する人も増加しています。その第二の人生の企てをサポートしているコワーキングスペースが八幡浜市向灘にある”コダテル”です。その中で、第二の人生として新たな企てをスタートされているのが、hatchのやーこさんです。

やーこさんは、2020年3月末まで県の公務員として獣医の仕事をされていました。中学校時代の夢だった獣医という仕事を14年間務め上げ、この仕事を十分にやり切ったという達成感と満足感もあり、次に進もうと思ったのが人生の転換点であったようです。

獣医をやめるタイミングを考えていて、エネルギーがある30代のうちに新しいことを学びたいと考えていました。

 

やーこさんは、新しい学びとして「人の目標達成に必要な知識やスキルをたなおろしし、目標達成まで導くサポーター」としての学びを2017年より、スタートされ、東京のセミナーに通いながら習得されます。

あえて東京に通うことで、自らハードルを上げて自分自身で背中を押す状態を作りました。

 

公務員としてのかたわら、週末の貴重な時間を利用して起業の準備に取り組まれていた、やーこさんは、モチベーションを保つための方法として、自分自身でプレッシャーをかけることを意識して活動されていたようです。

 

公務員として働きながら起業の準備をする難しさ

公務員として働きながら、ずっと温めてきた、起業という目標。

うしろめたいことはしたくなかったので、正面から率直にこれからやりたいことを上司に相談することにしました。

 

やーこさんは、上司に正面から、起業に向けての兼業許可を取得できるように相談しました。その時に、公務員という立場上営業活動をするのは控えてほしいと言われてしまったそうです。

しかし、そんな逆境の中でも、やーこさんは、くじけることなく、モチベーションを高め続ける努力を継続されてきました。

 

やーこさんが公務員時代に取り組んだ起業の準備

  • 達成したい目標リストを100個ほど書き出し、そのリストについて、具体的な実践方法を洗い出すこと
  • 具体的な実践方法をスケジュールに落とし込み、習慣化することで目標を達成していくこと

起業された際に、事業を自己管理して実践していくという上で大変役立つ取り組みを自ら実践し続けていました。

そして、やーこさんは、ご自身でもモチベーションを保ちながら、
晴れて2020年3月末に退社され、新たな道に進んでいらっしゃいます。

また、会員さん向けセッションで、実践の経験を積んだそうです。

会員さん向けセッションを実施する弥生さん

やーこさんの取り組まれていることは、コーチングというものです。

人の目標や目的に向けて、物事を見る視点を変えるお手伝いをすることで、今目の前で起こったことのとらえかたが代わり、認識を変えることで、その人の目標や目的を達成しやすいように、サポートすること

 

実際にコダテルの会員さんにコーチングセッションを行う中で具体的な変化があったそうです。

セッション例
現状:人間関係で悩んでいて、特定の人と関わりたくない。
やーこさんのセッション:見方を変えるお手伝い
起こった変化:自分の中で、その人の認識が変わったので、会ってみたくなった。

このように、やーこさんはお悩みに合わせて、その人にあった方法で話を引き出し、対処策を提案することで、悩みを解決する経験を積まれています。同じような人間関係でお悩みの方。詳しくは是非、hatchのやーこさんまでお問い合わせください。

 

2.起業のきっかけは自分の身の回りに落ちていた

 

セッションの中で、子どもたちをかこむ弥生さんの様子

 

子どもと高齢者をサポートする仕組みを作りたい
やーこさんが起業するにあたり、今後、実現したい事業についてうかがいました。

一つ目の事業の柱は「宝探しスクール」という子ども向けプログラムです。プログラムの中では、子どもの個性を活かしながら夢を見つけ、その夢をどうしたら達成することができるか、親子で達成できるようにサポートしていくプログラムだそうです。

現時点でのプログラム内容としては二つを考えらえていらっしゃいました。

  • 子ども達のピカイチ(個性や特性)を見つけ、さらにワクワクすること(夢や、やりたい事)を引き出し、子どもたち一人一人が持っているピカイチを活かして、ワクワクを実現できるようにサポートすること
  • 子どもが自分の夢に向かって取り組んだことを、多くの人の場で話す機会を提供し、これからの時代に必要とされる、コミュニケーション能力を高めること

このプログラムについては、夢や、職業探しプログラムとして、大学進学前の高校生向けに塾での展開や、中学生向けとしても貢献できるのではないかと考えていらっしゃいます。

将来の目標を持った上で、大学受験に望むことができることや、幼い頃から目標を持つことで、学びに対しての意欲を高めることができるとても良いプログラムだと感じました。

二つ目の事業の柱は「高齢者の買い物代行サービス」です。地方で過疎化が進む地域では、小売店はどんどん閉店して行く中で、遠方への買い物に困っている高齢者をサポートしたいと考えていらっしゃいます。

 

課題は自分の手が届く所にある

やーこさんが起業するにあたっての事業の柱になった原体験は、手の届く身近なところにあったそうです。

  • 宝探しスクールの原点となった体験

やーこさんは5人兄弟の長女であるやーこさんには、甥っ子、姪っ子が5人いらっしゃいます。その内の2人が発達障害とのことで、子育てについて悩むことも多く、その悩み相談を頻繁に聞いていたそうです。悩み相談にのる中で、やーこさんは

「発達障害も個性の一部分だと思っています。子どもたちの個性を引き出することで、子どもの夢を応援し、子どもが夢を実現することで、子どもだけではなく、親も前向きになることができたら。その力になりたい!」

 

そう思ったことが「宝探しスクール」をスタートさせたいと考えるきっかけになったようです。

  • 高齢者の買い物代行サービス

高齢者の買い物代行サービスについては、やーこさんの地元の街で、高齢者が小売店の閉店により、買い物に行けなくなった高齢者が多くいるそうです。そんな中で、やーこさんの母に買い物に連れて行って欲しいと頼むことも頻繁にあるそうです。

「自分の身近な所に見えていた課題が起業するきっかけになりました。」

 

やーこさんが考えている事業の柱は、身近な場所で、自分の大切な人が抱えている問題を解決したいという思いを軸に考えられていました。

 

3.「起業するための学校」コダテルでの活動スケジュール

集中できるコダテルでzoomでコーチングのセッションを受講する弥生さん

 

自宅から2時間かけても通いたくなるコダテルの魅力
やーこさんは起業に向けて準備を進める中で、2018年に友人から誘われ、コダテルを知りました。そのイベントに参加した際に、同世代で同じように目標をもつ会員の方や、起業し、成功されている女性の先輩と出会います。その後、会員として入会されました。やーこさんの入会の決め手は2つあったそうです。

代表は人柄も素敵で、銀行員を辞めて起業している人で共感できました。また、目標となるような実際に起業されている女性の方もいらっしゃることがわかり、ここでなら自分も頑張れそうだと感じました。

 

  • 入会の決め手1
    共感できる代表から起業までのサポートを得ることができる

代表の浜田さんは会社員として働いた後に、コダテルを開業されており、現在は、古民家活用やコミュニティ運営など多角的に起業のノウハウを持っていらっしゃいます。代表の人柄と、起業のノウハウをサポートしてもらえる環境に魅力を感じ、入会に至ったそうです。

  • 入会の決め手2
    自分が目標とするような女性起業家の方が会員にいらっしゃる

会員さんの中には、自身で商品開発を手がけている女性会員さんもおります。目標となる目の前を走っている人がいることが、やーこさんの目指す未来像と近く、入会にいたったそうです。

  • 入会の決め手3
    応援し合うことができる仲間がいる

会員さんの中には以前一度会ったことがあり、コダテルで再会した同世代の女性会員の方もいらっしゃったそうです。同世代で自分とは違う職業の人からもらう意見はとても貴重とのことでした。コダテルには、世代を超えて、建設的な意見を出し合える人が多数いることも入会の決め手となったそうです。

コダテルメンバーと交流を深める弥生さんの様子

そんな、やーこさんにコダテルをどんな風に活用されているのかを伺ってみました。

コダテルを利用するやーこさんの一日のスケジュール

やーこさんは、公務員時代から、土日会員としてコダテルを利用されていました。平日は仕事。休日は起業の準備という風に時間を活用されていらっしゃいました。

  • 土曜日:10:00、11:00にはコダテルに到着
          課題に取り組む

       コダテルに宿泊

  • 日曜日:起業準備に向けたセミナーを受講

            夕方帰宅

片道2時間かけて、コダテルに通っていますが、コダテルでは宿泊もできるから、土曜日の午前中に来て、作業をして一泊し、次の夕方に帰宅することもあります。

 

セミナーの課題に取り組んだり、ZOOMを使用したセッションを受けるなど起業に向けて、集中したい作業や、パソコン作業は常にここで実施しています。

 

  • やーこさんの話を伺う中で、片道2時間かけてでも、遠方の人がコダテルを活用する理由が二つ見えてきました。
  • 宿泊可能な施設:コダテルでは宿泊のプランも用意されており、会員さんは、よりお得に泊まることができます。遠方からきて集中して作業をしたいときに、切りのよいところまで作業をして、その後、宿泊して次の日も引き続き作業をするという利用の仕方もできます。やーこさんの場合は土日に集中をして作業を実施されているため、土曜日の朝にコダテルについた後に、宿泊し、日曜日の夕方まで作業をされるそうです。
  • 充実したネット環境とパソコン作業のサポート:コダテルでは、会員の方は自由にインターネットを利用することができます。またパソコン作業が苦手な方にも、充実のサポート体制が整っています。やーこさんは、主にパソコン作業を実施するときにはコダテルを利用するそうで、ZOOMでのオンライン授業の受講なども実施していらっしゃいました。

コダテル会員になることで、遠方の会員の方であっても、宿泊ができることで自分の企てに集中して取り組むことができることがわかりました。また、自分の苦手とするパソコン作業や、最新のSNSやパソコンツールを利用した作業もサポートしてくれる場所であることが、やーこさんが起業準備を進めるにあたり支えになっているということがわかりました。

 

起業に向けての経験を積めるコダテルの活用方法

やーこさんはコダテルの会員になってから、大きく分けて3つの方法でコダテルを利用されていらっしゃいました。

  • セッションを実施する場所

会員さん向けのセッションを実施したり、会員さんを通じて紹介された人への目標達成サポートに向けた体験セッションを実施しています

 

やーこさんは起業にいたるまで会員さん向けのイベントを2回、コダテルで実施され、セッションの場数を踏む経験をされていました。その他にも、会員さんのセッションから、他にもセッションを受けたい人を紹介してもらうなど、コダテルでは、自分が実現したい方向性の実践経験を積むことができたようです。

  • 建設的な意見をもらう場所

子どもの宝探しスクールについて、他の会員さんと雑談をしていたときに、子どもの個性を活かして育てたいと思うのは、中学生や、高校生にも当てはまると言われ、事業内容について対象者の幅を広げることができました。雑談から企画が生まれる場所だと思います。

 

コダテルでは、新しい会員さんが入会した際に、会員さん同士を紹介し、一緒の目的を持っている人であれば、協働するなど、多くの機会を提供しています。受け入れる人も多様だからこそ、どんな事業内容であっても、雑談や相談する相手を見つけることができ、建設的な意見をもらうことができるのも魅力となっているようです。

  • 起業に向けて新しいノウハウを学んで実践できる場所

企業のアカウントはとったけど、HPは持っていない中で、企てノートを記載しました。企てノートを記載するだけで、自分の実現したいことを説明するときに、リンクを見せることで、周りの人に共有することができ、とても役立っています。また、コダテルチャンネルでは、動画に自分の思いを載せて発信することができ、動画配信や、SNSでの発信など今まで関わったことないツールに触れることができ、とても良い経験になりました。

企てノート:コダテル会員さんが、コダテルで企てていることを紹介するためのコダテルHP内のページ

コダテルチャンネル:コダテルの会員さん中心に企てに関する内容を発信しているYoutubeチャンネル

 

コダテルでは、SNSでの情報発信などのサポートも充実しています。また、コダテル自体でも HPやYoutubeで会員さんの活動内容を発信するなど、積極的に会員さんの事業をサポートする仕組みを持っています。会員さんの中には普段のお仕事でパソコンを利用する回数が少ない方などもいらっしゃるため、今まで触れたことのないSNSツール活用方法を教わることができるなど、心強いサポートであるということがわかりました。

私にとっては「起業するための学校」だと思っています。独立するまでをサポートしてもらえる場所だと考えています。実際に、夢を持って新しく何かを始めたい人が集っています。私も思い描いていたものを起業するところまで形にすることができた場所です。

 

やーこさんは、コダテルを利用される中で、どう起業に向けて準備を進めて良いかわからなかったときに、代表からの起業に向けた具体的なノウハウや、会員さんからの建設的な意見にさせられ、起業まで頑張ることができたそうです。

コダテルは“起業の学校”として、会員さんの実現したいことに向けて、実践の経験を積みながら、不足していることをその会員さんの得意不得意に合わせて最適にサポートしてくれます。また、会員さん同士で応援し合える環境があります。その環境こそが、会員さんが一人で取り組んでいてつまづきそうな時に、モチベーションを高め、夢の実現を加速させていることがわかりました。

最後に何か始めたいけど、踏み出せずにいる人に新しい一歩を踏み出した、やーこさんよりメッセージをいただきました。

ここへ来ると会員さんで似た人もいるし、みんなが全力で応援してくれるよ!一緒にコラボしても良いし、新たな発見もあるので、意見をもらいつつ興味の幅が同じ人と繋がってみてください!

 

hatchのやーこさんに話を伺う中で、コダテルは「起業の学校」として、自分の企てを実現するために、仲間から建設的な意見をもらったり、サポートをしてもらい、新しい知識やノウハウを獲得する場所であることがわかりました。また、片道2時間かけても通いたい場所は、宿泊施設も併設しており、集中できる作業環境が整っている場所であることがわかってきました。

起業にチャレンジしてみたい方、新しいノウハウを獲得し、事業化を加速させたい方は、是非コダテルに足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと自分の「やりたい!」を全力で応援してくれる仲間に出会うことができます。

 



codateru

地元の子どもたちや、学生、社会人、大人たちはもちろん、八幡浜に訪れる旅行者や、ビジネスマンが集うことができ、思い思いに過ごしながら、なにかを“企てる”場所をつくりました。それが、コダテルです。 学んだり、遊んだり、働いたり、八幡浜を観光したり、おもしろいことを企画したり。小さな一軒家のなかに、すべてを凝縮した、ヒミツキチのような場所です。皆さんといっしょに、このヒミツキチ、コダテルを育てていきたいと思っています。

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